切削液自動希釈装置

クーラント液濃度の一定化で原液と工具のコスト削減を実現[クーラント液自動供給希釈装置導入例]

事例その1

■岐阜県中津川市E社様

クーラント液自動希釈供給装置を2013年に導入し12年が経過しましたが元気で働いています。

まだ本機導入前でしたので当時、毎朝の液づくりは水道管の前に行列ができ60台の工作機械への液不足追加は大変な労力と時間が必要でした。また原液費用削減という大命題が課せられ、液づくりの無駄時間対策に暗中模索をしていました。FAM50A導入以前は手作りを少し変えてエジェクターを使用しクーラント液(切削液)を作製していましたが、どんなにうまく調整してもクーラント液濃度のバラツキが発生して濃度が安定しませんでした。濃度を一定化をするためにはエジェクターは無理があると感じていました。そんな時HPでクーラント液自動希釈装置が販売されて間もないことを知り、メーカーを呼んで説明を聞き自分の思いと同じであることが解りました。その内容は

①水道水と原液を供給すれば自動計測、混合、撹拌までしてSUBタンクへプールできること

➁制作時の濃度のバラツキはいつでも±1%以内であること。

③現状67台のMC、NC機が有るのですべての工作機械に本機1台で補給ができること

④各工作機械側にはセンサーを取り付け、配管を通してSUBタンクから液の不足分をポンプで昼夜自動供給すること

⑤今後の切削液の制作、補給は人手では一切やらないこと

⑥3直制を敷いているので本機の故障、液漏れ、機械側タンクからの液あふれは絶対あってはならない

⑦オペレーターの方達が毎日の液づくりから解放され仕事に専念できること

等々厳しい条件を出しましたがすべて無理難題を飲んでくれました

クーラント液自動供給希釈装置FAM50A導入後はクーラント液の濃度も安定、毎日のオペレーターの大変な労力と時間の無駄がなくなりオペレーターの方々から大変感謝されました。

切削液の蒸発による濃度への対応

日々の自動希釈供給をしていてもタンクからの液の水分蒸発は避けられません。

そこで無段階に調整できるダイヤルをまわして5%から2.5%にしました。

結果、目標値の10%を維持し、水分蒸発をしてもこの濃度で安定しています。

毎月ブリックスを使用して濃度測定をしていますが年間を通して±3%の範囲にはいており満足です。

これにより原液消費量が半減したのは言うまでもありません。

さらに別のメリットが

自動希釈供給を使用して気が付いたのは液の上限、下限の範囲を小さくして(要するに巾を狭くする)して

出来上がった切削液の排出口を工作機械側の切削液ポンプ近くへ入れております。

これにより新鮮な切削液が1日何回も機械側の刃物に噴出され、新しい液が供給されるので工具類が長持ちするという

また別の結果も出ました。

・・・技師長  ジャパンセパレーター談

事例その2

■新潟県三条市K社様

大型マシニングセンターで金型加工を行っている会社です。

機械側のクーラントタンクがおよそ1000Lから1500L有り、機械の台数も数十台あります。

今までクーラント液の補充は水道ホースをタンクに入れエジェクターで液の補充をしていましたがタンクが大きいため

補給に時間がかかりバルブの閉め忘れでたびたび工場内が水浸しになっていました。

ある時、上司から呼び出され、たび重なる惨事を2度と起こさない装置は無いものかと言われ装置を物色していました。

見ていたHPからこれなら何とか解決策が図られそうだと思い上司に進言しました。

エジェクターで濃度バラツキの問題もあり解決策を探し、もしかしたら?行けそう。

上司からの進言で下記の事項を厳守とのことです。

Ⅰ 人手はいっさい無く無人で液の作成、機械側へ自動補給をする

Ⅱ クーラント液の氾濫は絶対に無いこと

Ⅲ 作成したクーラント液濃度は工具の寿命を鑑み±1.0%以内であること

Ⅳ 機械側のセンサーは液の氾濫を無くすためキーエンスFL-001を使用してもよい

メーカーを呼び、現状事情を説明したのですが1日8時間の液補充量が5千リットルにもなり一旦保留となりました。

その後メーカーからクーラント液自動供給希釈装置FAM50Aで行けそうとの返事がありました。

その理由は

FAM50Aは標準機で50L/5分間 4,800L/8Hですが、タイマーの切り替えで2, 3, 4, 5と出来るので

50L/3分間と早く完成液を作ります。

すると撹拌時間が3分間となってしまい十分な撹拌ができません。

よって、苦肉の策でSUBタンク上に撹拌機を増設し300Lを常時撹拌します。

3分間とすることで1時間では60÷3×50=1,000

8時間では1000×8=8,000  8KL/8Hが作成可能です。

必要量5,000L/8Hに対し十分な余裕です。【62.5%】

2017年一号機が完成、すべてのMCに配管、給油開始しました。

以来、クーラント液の溢れは一度も無く、大型機をしっかり管理してくれています。

オペレーターの負担が大きく減少し、本来取り組むべき機械加工に専念できるようになりました。

導入後は系列の別工場にも2018年2号機 25台に導入、供給生産効率の向上につながっています。

この生産効率化の提案に関して私は社長賞をいただき、この結果を社員の皆さんに発表するまでになりました。

・・・課長 ジャパンセパレーター談

事例その3

■岐阜県恵那市A社様

 

当社は主に鋳物を溶かして自動車用のターボ部品を作っています。

工作機はNC旋盤、マシニングセンターでの機械加工です。

機械台数は当北工場で47台が設置されておりFAM50Aを導入して8年となります。

鋳物工場では鋳物の切粉が粉末となり切削油が比較的早く汚れて交換頻度が高いてす。

FAM50A導入に踏み切ったのは朝、夕のクーラント液作りの大変さからオペレーターの人たちから

解放してあげたい、本来の仕事に専念してもらいたい、濃度が不安定で水道ホースを直接タンクに水を入れ

濃度を調整するなど大変な労力が必要でした。

ある時、出入りの商社マンからクーラント液の自動希釈装置があることを聞き、他社で大変うまく効果を上げているとの

情報を聞きました。商社を通して他社が液づくりの問題点を克服していると聞き、メーカーを呼びどこまで自動化できるか、

安全上の問題は無いのかの確認作業を進めました。

その結果、

Ⅰ 人手による切削液つくりはすべて廃止、水道からの自動給水、原液の自動投入、十分な撹拌をすべて無人化。

Ⅱ 出来上がった液は一旦SUBタンクにプールしタンクからポンプで配管を通して各工作機械へ自動補給。

Ⅲ 出来上がった切削液の濃度に変化はないこと。

Ⅳ ドラム缶は2本の交互使用。

これを最低条件にして導入を決めました。

導入後不安だった3直制での勤務、47台の自動給油は実施後何の問題もなく機械に給油してくれました。

比較的安価な設備導入費と人件費がほとんどかからない給油装置に大変満足です。

気になる濃度の状態は毎週、曜日をきめてブリックスで計測していますがほとんど変わらず

導入直後から原液ドラム缶の使用量が月間2本、400L少なくなり費用削減に大きく貢献していると実感。

私としては、もう少し早い時期から導入すれば良かったと反省をしていますが商社マンに感謝です。

・・・次調談  ジャパンセパレーター